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片付けリバウンドを防止!
収納についてまず考えること。

”片付け苦手なんで大きな収納が欲しいです。” ”とりあえず大きな収納があればなんとかなると思うので。”
こんな要望を頂く事があります。
これ、なんとかならないんです!
収納内に余裕があるのに部屋にモノが溢れている、そんな例、いくつも見た事があります。
『とりあえず』はやめて、一度きちんと向き合ってみませんか?
片付け術や収納術など様々な情報が溢れていると思うけれど、
ここでは、そこに取り掛かる前にまず考えて欲しい事についてお話しします。

●片付けのモチベーション

”スッキリ片付いた部屋で暮らしたい。”という思いがある人は多いと思うけれど、
日々の忙しさにかまけて目をつぶったり。後回しにしたり。。わかります。
そして、片付かない部屋にいる事に慣れてきてしまい、まいっか、が頭をもたげます。

以前読んだ”タイムマネジメント”の本にこんな事が書いてありました。
『平均的なビジネスパーソンは年間150時間も探し物に費している』と
これは、ほぼ1週間という計算。
『整理整頓さえできていれば1週間の休暇が取れるのに』と。
片付け、必要な気がしてきませんか?(笑)
設計者的視点から言うと、
限りある予算や空間を、いつ使うかわからない。どこに入っているかわからない。
そんなモノに費やしてしまうのはモッタイナイ!です。

という事で、ついつい後回しにしてしまう方、リバウンドに疲れてしまった方、
”時間”や”予算”や”空間”を有効に使うために収納の見直し、してみませんか?

●収納にもある『自分らしさ』

片付け上手なあの人のマネをしてみたけれど続かない。
セオリー通りにやってみたけど上手くいかない。そんな経験、ありませんか?

収納にも『自分らしさ』というものがあります。
普段どんな風に掃除をするのか。どんな時間帯にするのか。
収納はまとまった所にあった方がいいのか。こまめにあった方がいいのか。これは人によって違います。
大切なのは、片付けが苦にならないような自分にあった収納方法を探る事。
自分らしい収納とは、苦なくそこに戻せる収納です。
片付けが苦手な人はなおさらここが重要になってきます。

①自分の持ち物を見直し持っているものをしっかり把握する。
②収納方法を自分の個性(普段の動き方や性格)に合わせて考える。
③片付けが面倒にならないベストな場所に置き場所を決める。

そんな事を整理しながら自分らしい収納方法を探してみましょう。
ちょっと大変かもしれないけれど、これでリバウンドしないと思えば頑張れます。

●『正しい居場所』で

収納について悩んでいたら、
言い訳にしがちな容量の事よりまず、”どこにあるか”を確認してみましょう。
何がうまく収納できない?それを使うのはどんな時?
どんな行動の中でそのモノを置き去りにしてしまう?
自分の動きとの関係を振り返ってみます。

モノの住所を決めれば解決か?

収納術としてよく言われている ”モノに住所を” というのがあります。
きちんと戻る場所を決めておけばきちんと片付く、という話。
確かにそうだと思います。そもそもそれがなければどうにもなりません。
けれど、どこにその住所があるかが問題だと私は思うのです。
遠い場所だとか、帰り道が複雑だとか、途中に誘惑があるだとか、それでは寄り道をしてしまいます。
せっかくのその住所に辿り着けていないって事があるのです。

住所に問題があると、最初のうちは頑張れてもきっとリバウンドします。
だから、せっかくやるのなら、
まずは自分の行動を振り返ってみる事から始める必要があるのです。
置き去られているものは何?洋服?小物?書類?行動のどのタイミングがネックになっている?
ちょっと面倒くさいけれど、
一度きちんと考えて計画すれば、その後の片付けがびっくりするほど楽になります。

動きの中に取り入れる

例えば、
ついついソファに上着やカバンが。。であれば、
玄関からソファまでの間にコート掛けやカバン置き場を確保する。
そうすれば、ソファにたどり着く前にきっとついでにそこに置きます。
小物や書類などでも同じです。
・自分の行動とモノの置き場所をリンクさせる工夫をする。
・自分の動きの流れの中にそのモノの置き場所を作る。
頻繁に使うからついつい出しっぱなしになってしまう。のであれば、
・いちいち仕舞わなくても気にならない置き方、置き場所を考える。
自分の行動に合わせて収納を考えて、自然と片付けられる流れを作れば、苦なくそこに戻せるようになるはずです。
苦なくそこに戻せる場所が、あなたにとっての正しい収納場所なのです。

ウチはどうせスペースがないから、と諦めないで。
ちょっと置く場所を入れ替えるだけでも、動きは結構劇的に変わったりします。
ぜひ、自分の行動を見つめて自分らしい収納を見つけてみてください。

ちょっとしたズレを

例えば、
同じキッチン内でも、モノの場所を少し入れ替えただけで、
出し入れが劇的にスムーズになって綺麗を保てるようなった経験が私にもあります。
収納がしづらいと、ついついテキトーに仕舞ってしまい、
しばらく経つと収納内がぐちゃぐちゃに・・ここから整理し直すのはひと仕事。
だからつい放置して、日々の暮らしが少しずつ不便に。。の悪循環。
どこに何の収納があるとスムーズか?
普段の生活の流れを整理して収納場所を考えると、生活の快適度はぐん!と上がります。
普通はこの辺にあるもの、こうすると良いと聞いたから、に囚われず、
自分の生活の流れや生活スタイルを見直す事により、有効な場所や収納の仕方が見えてきます。
特に、キッチンなどの出し入れ作業が頻繁なところは、
ちょっとしたズレを修正するだけで、リバウンドは抑えられます。

●『見せる収納』にする時は

例えば、
どうしても増えてしまう趣味のモノ。
好きなモノだから、溢れてしまうものはインテリアに取り込んでみるのもいいと思います。
いわゆる ”見せる収納” というやつです。
見せる収納は、収納だけどインテリアなわけだから、素敵に見せるのが鉄則です。

・整然と並べる。
・ゆとりを持って並べる。
・配色バランスを考える。

例えば、
写真は我が事務所の書棚だけれど、事務所らしさを作るため、建築関係の書籍はあえて見せています。
雑多になる資料関係は、段ボールboxに区分けしてその下に、
実務的すぎて素敵にはなりそうにないカタログ類は、扉のある収納内へ仕舞っています。
意図が明確でない ”見せる” は、溢れてしまっているだけなので美しくなりません。
”見せる”と” 見えてしまっている” の違いを理解して、
好きなものに囲まれている幸せを感じるような、”見せる収納” にチャレンジしてみるのも楽しいです。
雑多になりがちなモノを見せる場合は、フレームをカチッと決めるとまとまります。

●まずはハードルを下げて

私が心掛けている事は、
・一気にやろうとしない事。(腰が重くなります。)
・完璧にやろうとしない事。(途中で挫折します。)
私の場合は、”今回はベッドルーム”。だったり、”今回はキッチンの収納”。だったり、
”仕事スペースの引き出し内だけ”の事も。
それでも、引き出しを開けるたびにニヤニヤできます(笑)。
要は、ハードルを上げず小さな成功体験で片付けの心地良さを実感するのはいいな、と。
そうすると、次は何?今度はどこをやろう?と案外自然と続くもの、と感じています。

●まとめ

片付けが苦手だという人は『収納場所を間違いている可能性が大』です。
収納を見直す事は、暮らしを見直すきっかけにもなります。
自分らしい空間への第一歩として、収納の見直し、やってみませんか?
生活の快適さ、気持ちのスッキリ感、劇的に変わる事が実感できるはず!
そして、自分の行動に合わせた自分らしい収納で、片付けリバウンドを防ぎましょう。
片付けって、今必要なものがクリアになるから、頭の中もスッキリします。
そして慣れてきたら、こまめにアップデートするのがオススメです。