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自分の好み知っている?
自分らしいインテリアスタイルの見つけ方。

皆さんは、自分の部屋は、あるいは目指す部屋は、どんなインテリアスタイルか、明確なビジョンはありますか?
どんなインテリアが好き?っていう時、よく ”モダンスタイル” とか ”北欧スタイル” とかって言いますよね?
ただ、この〇〇スタイルっていうのがなかなか難しくて、安易に使うと失敗し兼ねません。
では、どうやって自分の目指すインテリアスタイルを見つけていったら良いのか。今回はその辺をお話しします。

●インテリアは十人十色

私は、『i-style interior BOOK』というMENUを作って、
様々な角度から、皆さんのインテリアスタイルを見つけるお手伝いをしていますが、
今のところ、誰一人全く同じスタイルになった事がありません。
一見似たような好みに見えても、各要素を総合すると最終スタイルは全然違う、という事もとても多いのです。
そして、既にイメージが確立されているような方でも、
やっているうちに更なる気付きが必ずあって、その一歩先のスタイルが見つかったりします。
そんな風に奥の深いインテリアスタイルだからこそ、
きちんと把握する事で、自分らしいインテリアに大きく近づく事ができるのです。
(上の写真はi-style interior BOOKの一部。色の好みも十人十色です。)

●言葉だけのイメージの危うさ

私は独立当初から、要望をお聞きするヒアリング時には、様々な写真を用意してお話を聞きます。
例えば、
『木の温かみのあるインテリアにしたい。』と言われたとして、
壁や天井が板張りの木で囲まれた部屋が良いのか、
シンプルな空間に木製の家具で温かみを加えたいのか、
もしかしたら観葉植物をたくさん置きたいのかもしれません。
その方の思う”木の温かみ”と私の思う”木の温かみ”にはズレが生じると思っているからです。
例えば、
『白い外観に板張りの部分を加えて柔らかい印象にしたい。』という時、
板張りの範囲はどの程度にするのか、その分量によって、外観の印象は全く違ってきます。

自分の中でイメージする時も、言葉だけではなく写真を見ながらイメージしてみる事で、より具体的になってきます。
言葉だけのイメージで終わらせないで、写真を見ながら伝えたりイメージしたりする事は大切です。
(上の写真はi-style interior BOOKのワーク風景。選んで頂いた写真を見ながら掘り下げています。)

好みがハッキリしていた友人の話

先ほどお話しした『i-style interior BOOK』では、
“イメージスケール” というツールを使って自分の好みを整理していきます。
イメージスケールとは、「あたたかい」「やわらかな」など言葉の持つイメージや、
自分が好きな色の持つイメージ、好きなインテリア写真のイメージなどを、分類して整理するツールです。
そのツールを使って、様々な”好き”を整理しながら掘り下げていきます。

その『i-style interior BOOK』をMENUにするにあたり、友人にサンプルになってやってもらいました。
前々から、”和モダンが好き!” ”家を建てるなら絶対和モダン!”
と好みがハッキリしていた友人です。
きっとこの辺の写真を選ぶのだろうなぁ、と思いながら準備をしていたのですが、
実際にやってみたら、私の思っていた写真からは1枚も選びませんでした。
和モダン好きはどこへいった?(笑)という感じです。
ただ、掘り下げていくと、こういう要素をもって”和モダン”と言っていたのかな。
というのは見えてきます。
けれど、例えば、”和モダンな家が希望です。” と言われただけだとしたら、
間違いなく、その友人の好きなスタイルの家は出来なかったはずです。
同じ”和モダンスタイル”でも、人によってイメージしているものは結構違ったりするのです。

●ひとくくりにできないスタイル分類

少し前の事。
”インテリアスタイル診断”というものがネットに出回っているという事に気付き、
試しに片っ端から5つ、やってみました。
いくつかの質問にYES/NOで答える形式のものです。

インテリアスタイル診断をやってみて思った事

その結果、私の好みのインテリアスタイルは、、
『コースタル』
『フィンランド』
『和モダン』
『スタイリッシュ&シンプル』
『ミニマル』
でした。
5つやったら、5つの答えが返ってきました(笑)。

え〜!バラバラ。ん〜、混乱する!と思ったのだけれど、
それぞれのスタイルにも ”幅”ってありますよね。
こっちよりのあれ、とか。あっちよりのこれ、とか。
例えば、
コースタルスタイル!?(アメリカの沿岸部をイメージしたリゾートスタイルの事。)
ないない!と思ったのだけれど、コースタルスタイルで検索してたくさんの写真を見ていると、
確かにこれもコースタルスタイルのくくりか、、こういう感じなら好きかも。
という写真があったりするわけです。
”THE・○○”なスタイルだと違うけれど、
そのスタイルの端っこ辺りのは好き、みたいな感じです。

だから、”コースタル!” とか ”フィンランド!” とかひとくくりにされると、
んー・・そうかなぁ、、となってしまうけれど、
それぞれの中に共通のラインがあったり、それとそれのミックスが好きだったり、
という事なんだと思います。
あれもこれも好きでまとまらない時は、
じっくり見つめて共通点を探してみると、自分のスタイルが見えてくるはずです。

i-style interior BOOKをやってみて思った事

『i-style interior BOOK』をやっていても、
ダイレクトに ”〇〇スタイル!” っていう事はまずありません。
”ベースはこのスタイルで、エッセンス的にこのスタイルをプラスすると良い。”とか、
”このスタイルとこのスタイルの融合ラインを狙いましょう。”とかになるわけです。
それが 、”自分らしさ” だと思うのです。
そんな単純に、数パターンの “○○スタイル” にはまるって事あんまりないですよね。
このスタイルとこのスタイルの間、という場合であっても、
その2つのスタイルの比率によって、それはまた別のスタイルになっていったりします。
i-style interior BOOKでも、好きなインテリア写真がいくつかかぶっていた2人が、
結果は全然違うスタイルになる事だってよくあります。
自分らしいインテリアスタイルを見つけるというのは、
決められたくくりに無理に当てはめていくという事ではなく、
微妙なラインを見極め、自分の位置を探るという事
なのだと思います。

●自分でできるインテリアスタイルの見つけ方

自分のインテリアスタイルを見つけるのに一番わかりやすいのは、やっぱり定番のコラージュです。
好きなインテリアの写真を見つけて、ペタペタ貼っていきます。ファイリングでも良いです。
最近は、便利なアプリなんかもあるみたいです。
この時大切にしたいのは、その写真の何に惹かれたかをハッキリさせておく事。
その写真のどこを見ているかが重要です。
似た写真がある時は、より好きなのはどちらか、じっくりと見てみてください。徐々にイメージが明確になっていきます。

そういう目で見てみる

雑誌やインスタの写真なんかの他に、
映画とかドラマとかカフエやレストランなんかでも、インテリアを意識して見てみると良いです。
素敵だなぁ、と思った時に、この家具の色合いが好きなんだなぁ、とか、理由まで考えてみる。
そうしているうちに、好き、嫌い、心地良い、そうでないの判断がしやすくなってきます。
そして、自分の惹かれるものの共通点が分かってきて、自分のインテリアスタイルが見えてきます。

決めきれない時は

”好き”がたくさんで目指すスタイルがまとまらない!そんな方もいますよね?(笑)
まだ漠然としているだけで、深掘りする事で見えてくる事もあれば、
うまい融合ラインを見つけて、新たなスタイルを見つけられる事もあります。
でもやっぱり、あっちもこっちも。な方は、(あんまり出会った事はないけれど)
模様替えしやすい “シンプルベースな空間を作る” のがオススメです。
大抵の方は、同じ方向の中の振り幅の中にいます。
だから、その方向のシンプルベースをつくって、
季節や時々で、小物やファブリックであっちかこっちかのスタイルに振っていくのです。

そもそもの方向が違う場合は、
シンプルベースも上手く生かせず中途半端な空間になってしまうので、
部屋ごとに変えてみるのはどうでしょう。
それぞれにテーマを決め、リビングスタイルはこれ!寝室スタイルはこれ!みたいに、
空間の性質によって変えてみるのはアリなんじゃないかと思います。
どっちつかずの中途半端なインテリアになってしまったり、収拾のつかないインテリアになってしまうよりは、
思い切って違うスタイルにしてしまうのも結構楽しめて良いんじゃないかな、と思います。

小物から始めてみる

先日、出張先で宿泊したホテルが、
部屋着やスリッパ、電話やクッション、ポットなど、
部屋に置いてある小物にこだわりを持っていて、とても素敵だったんです。
これだけでこんなにテンションが上がるのだなぁと実感して。
で、思いました。インテリア、まずは手軽に小物から始めるのも良いかもねと。

全体を見る事は大切だし、方向性を決めない事には難しいところもあるけれど、
漠然としすぎていてわからない…どこから手をつければ良いのやら…な時は、
まずは、心惹かれる小物を探して置いてみる。
それだけでも楽しいインテリアになりますし、これが似合う部屋にしたい。という気持ちにも繋がって、
やりたい自分のインテリアスタイルが見えてくるのではと思います。

●まとめ

本当にインテリアは十人十色です。
だからこそ自分にとっての心地良いインテリアを目指す時、
イメージ固めをしっかりする事は、やっぱり大切だな。と思います。
”なんとなくこんな感じが好きかな。” で始めると、
後で気付く後悔もありますし、無駄な買い物をしてしまった、なんていう失敗も。
あるいは、無難には出来たとしても、大好きなインテリアにはなっていなかったり。
やっぱり一度きちんと掘り下げて、心からの欲しいを整理する事が、自分らしいインテリアに繋がっていきます。
長い時間居る住まい。せっかくなら、自分だけの、大好きなインテリアを目指してみませんか?

自分でやるのは難しいかな…な方は

[ i-style interior BOOK ] を活用してみてください。