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第一印象が大切!玄関いろいろ14事例。

第一印象って結構大切ですよね。人もそうだし、家もそうじゃないかなと思います。
だから、家に入った時、最初に目に入る玄関を大切に考えたい。
やっぱり、訪れた人に”わ、素敵なおウチ”って思ってもらえたら嬉しいし、
”ただいまー”の時に好きな空間なら、家に対する満足度も変わります。
今回は、そんな玄関の事例をケースごとにご紹介します。

●インナーガレージの玄関

ガレージが室内にある、ガレージと一体型の玄関です。

中の雰囲気を覗かせる

こちらはガレージ(2台分)の脇を通って入る玄関です。
横長の木の部分は下駄箱で、ガレージ側と室内側の間に設ける事で、2つの空間のインテリアになっています。
1階は、部屋のない空間ですが、ガレージやアプローチから中の雰囲気を覗かせることで、
帰ってきた時にホッとした気持ちにさせてくれます。TOPの写真が玄関扉を開けたところです。
(相模原市I邸/リノベーション)

玄関というより

ガレージと一体型の玄関、というより、ガレージ=玄関、な玄関です。
白い大きなスライド式の扉は、バイクガレージへの出入り口ですが、これが玄関扉でもあります。
手前の、土間から少し上がった最初の床板、ここで靴を脱ぎますので、ここが玄関という事になります。
玄関らしい玄関はありませんが、バイクガレージと完全一体化した広々とした玄関です。
(7.5坪の家)

●庭やテラスと絡む玄関

庭やテラスを通じて外を感じるリビングは心地良いけれど、玄関もそうだな、と思います。

テラスへ抜ける

玄関扉を開けたところです。左手の板壁は、玄関ポーチ〜玄関〜テラスへと繋がっています。
お友達を呼んでテラスでバーベキューをする頻度が高いというこの家、
バーベキューにやってきた友人たちが、正面の窓から、靴を脱がずにそのままテラスへ抜けられるようになっています。
この板壁は、お隣からの目隠しの意味もありますが、玄関からそのままテラスへ導くための壁でもあります。
一度玄関(室内)に入ったはずが、またそのまま外に出る、というちょっと楽しい玄関です。
テラスの手前で右に曲がると、室内へ上がります。
(大きなテラスの家)

家の端まで見通す

玄関を開けるとすぐに廊下が現れますが、
家の端まで続くまっすぐなその廊下の正面には、勝手口から庭の緑が覗きます。
狭い玄関ですが、視線が抜ける事で窮屈さは感じず、端から端まで見通せることで家の広さを感じます。
この廊下を挟んで、
ランドリーと台所、リビングとダイニング、子供室と主寝室、とそれぞれ関わりのある部屋が対面して並んでいます。
(5つのテラスの家)

庭の緑を額縁の中に

玄関を入ると正面に、大きな正方形の窓があります。(写真左手前)
その窓から、中庭のモミジとウッドテラスが覗きます。
夜に帰ると、そのウッドテラスに漏れるリビングの明かりが目に入ってきます。
この景色の "切り取った感" を強調するため、この窓は太い枠で額縁のように囲んでいます。
(囲む家)

家の特徴を印象付ける

玄関を開けると正面にある大きな窓から、ドッグランでもある大きなテラスとベンチや緑が目に入ります。
家を入った瞬間に、その家の雰囲気を感じられるのは楽しいものです。テラスとそのまま繋がっているような開放感もあります。
(コーギーのいる家)

●部屋に直接入る玄関

玄関ホールって、特にいらないかな、と思ったりもします。(ケースバイケースです。)
玄関にとられるスペースを、他に充てられる、というメリットもあります。

廊下のような

玄関を入ると、細長い土間空間が現れます。(写真のずっと左手に玄関扉があります。)
土間の奥は格子の壁で、外の視線を遮りつつ柔らかく明かりを取り込み、正面の真っ白な壁に光と影を落とします。
玄関を開けると、長い土間の奥の方に光が差しています。夜は、土間を足元から照明で照らします。
細長い土間の、手前からはキッチンへ、奥からはダイニングへ、直接土間から上がれる、廊下のような玄関です。
(焼き杉の家)

ルートが2つ

玄関を入ると、すぐ正面にリビングです。
ソファの背中側に土間が続いていて、壁にシューズや上着などの収納があります。
来客の方は直接正面のリビングへ、家族たちは、その土間を通ってダイニングへ上がります。
最近要望の多い、“来客と家族の動線をシューズクロゼットで分ける”という間取りと同じ流れですが、
収納は部屋形式ではなく壁に納め、玄関としての広がりを取っています。
(紡ぎの家)

(※この、玄関2WAY間取りについては今度詳しくお話しします。)

部屋の構成を見せる

玄関を開けるといきなり室内が見えますが、広々とした縁台ホールと、
この家の特徴でもある中央の藍色のBOX(キッチンとウォークインクロゼットが入っています。)で、
家の雰囲気を印象付けています。
(ぐるりの家)

●マンションリノベーションの玄関

マンションリノベーションの場合、
玄関を入ってすぐに廊下、という構成が多くなりますが、同じ構成でも雰囲気を変える事は出来ます。

リビングの明かりが印象的

玄関を入ると廊下の正面のガラス扉から、リビングダイニングの間接照明が出迎えます。
(世田谷区N邸)

自分らしさで迎える

お気に入りのチェストとランプで玄関ホール的雰囲気を作ります。
家具が映えるように、アイストップの壁とそこへ至るまでのゆるいR壁を設えました。
(大田区T邸)

壁を活かして楽しげに

左手の壁は、子供室の壁ですが、子供室には、この家のためにデザインした造り付けの2段ベッドがあります。
そのベッドから覗ける(時には出入りできる)小さな扉を3つ付けました。
殺風景になりがちな廊下に、動きと、つながり感をもたせて雰囲気を作っています。
(赤羽O邸)

●家族専用の玄関

来客と家族の動線をシューズクロゼットで分ける間取りを要望する方は多いです。
この家も、そんな間取りです。

(※この、玄関2WAY間取りについては今度詳しくお話しします。)

家族専用でもスッキリと

玄関に入って、お客さんはそのまま玄関ホールからリビングへ、
家族は土間からそのままシューズクロゼットに入って、靴やコートなどをしまってそちら側から上がります。2WAYの玄関です。
家族は、この手洗いホールに上がります。(上がった左がトイレ。)
シューズクロゼットと手洗いホールの間には、扉を付けていません。
付けても良いのだけれど、結構邪魔なこともあったりします。
なので、今回は、扉を付けない代わりに、出入り口の幅をなるべく絞って、
丸見え感を避け、スリムな出入り口でスッキリとした印象にしています。
(須坂の家)

●2世帯住宅の玄関

2世帯住宅の場合、その距離感によって様々なケースがあると思います。
どのような距離がベストかを考えることで、その家らしい玄関になります。

ギャラリー廊下がつなぐ

2世帯住宅ですが、この家の玄関扉は一つです。(写真左手奥にあります。)
その扉を開けると、左手に親世帯の入り口(写真正面)、右手手前に見える階段が、子世帯の住む2階への入り口です。
一段上がった濃茶になっている床が、子世帯の玄関になります。(ここで靴を脱ぎます。)
共有しているようで、それぞれの空間が区別できるような構成にしました。
親世帯は明るい木、子世帯は落ち着いた濃茶の木、と、雰囲気でも区別しています。
その2つの空間をつなぐのが、玄関土間でもある細長いギャラリー廊下です。
(まだ何も飾っていない時の写真ですが、左の壁に絵が並ぶ予定です。)
(線路際の家)

●まとめ

玄関にもいろいろなタイプがありますが、家の第一印象を決める大切な場所である事に違いはありません。
今から家を建てる方は玄関を意識してみて欲しいと思いますし、そうでない方はインテリアで整えてみると良いと思います。
家の印象も、家への愛着度も、結構変わってくるはずです。
そんな玄関のこと、少し見直してみませんか?

[今回ご紹介した写真は全てSHU一級建築士事務所のHPで詳しくご覧いただけます。]