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やっぱり気持ち良い!
”大きなテラス” タイプ別6例。

リビングから続く大きなテラスって、やっぱり気持ちの良いものですよね。ご要望頂く事も多いですが、
”大きなテラス” と一口に言っても、どんな風に使いたいのかによって、それぞれ作り方のポイントがあります。
そこで今回は、”大きなテラス” の事例をタイプ別に6つご紹介します。

●部屋的使い方『アウトドアダイニングテラス』

”同じ事をするのなら内より外で。” 打ち合わせの中でそんな話が出てきました。
”お天気の良い休日はテラスで食事をしたいし、友人を呼んでバーベキューもしたい”
”部屋でくつろぐより、外の風や光を感じながらくつろぎたい” そんな風に過ごしたい建て主さん。
予算も抑えたかったので、建物規模をできるだけ抑え、その分、大きなテラスを取る事にしました。
(大きなテラスの家)

部屋と完全一体型のテラス

そんな風に使いたいテラスなので、部屋と区別なく使えるように、部屋とテラスの床の高さは全く同じです。
更に、大きな窓がすべて開けられるようにして、部屋とテラスとの一体感を作っています。
子供達は、部屋もテラスも関係なく三輪車で走り回っています。

塀を高くして部屋のように

部屋のように使いたいテラスですし、十分な広さを確保できたので、
景色を望むテラスではなく、板張り塀を外からの視線の気にならない高さまで高くして、
壁に囲まれたような、部屋に近い使い方ができるようにしています。
因みに、2階の寝室前には、ビールを飲むための景色を望むオープンなテラスがあります。
2つ性格の違うテラスを使い分けて、存分に外の空気を楽しんでもらおうと考えました。

●テラスの雰囲気が好き『眺めるテラス』

先程ご紹介した”大きなテラスの家”を見た建て主さんから、”大きなテラスの家のようなテラスが欲しい”と言われました。
家族構成も生活スタイルも全然違います。”大きなテラスで何をしたいですか?”とお聞きすると
”多分何もしません。あんまりテラスに出る事もないかもしれません(笑)。” と。
”ただ、大きなテラスが広がるあの雰囲気が好きなんです。” と。
では、いつもそこで過ごすというリビングソファから眺めて楽しむテラスにしましょう。という事でご提案したテラスです。
テラスの床は、リビングの床より40センチ程上がっています。
重心の下がったリビングに落ち着きが出ると共に、テラスをステージのように眺めます。
実は、テラスが高くなった一番の理由があるのですが、それはまた今度お話しします。
(ぐるりの家)

↓テラスが高くなった一番の理由です。

[ピンチはチャンス?ピンチから生まれた楽しいインテリア]

夜を楽しむテラス

眺めるテラスなので、テラスの先に緑を植えました。下から緑を照らす照明も付けています。
夜のくつろぎタイムには部屋の照明を落として、照らされる緑とぼんやりと明るいテラスを眺めながら、
夜のリラックスした時間を過ごします。

●リビングからの延長『外に続くテラス』

こちらはリビングからそのまま外に繋がっていくテラスです。使い方としては、子供達のビニールプールや日向ぼっこなど。
部屋と一体になっていますが、部屋的に使うというのではなく、部屋がそのまま外に飛び出しているというイメージです。

因みにこの家は、このテラスの他に、
・ダイニングと子供室との間にある”中庭テラス”
・畳室専用の”坪庭テラス”
・ランドリーと家事室から出入りできる”物干しテラス”
・廊下の先にあるちょっとした”縁側テラス”
という、計5つのテラスがあります。
(5つのテラスの家)

境界を曖昧にして伸びやかに

ソファのある壁を見て頂くと分かると思うのですが、リビングの壁とテラスの壁が繋がっています。
リビングとテラスとの境界が曖昧になり、部屋と外とを繋げる事で、伸びやかな印象にしています。

オープンなのに落ち着くテラス

このテラスには、壁も屋根も付いていますが、天井が高く開口部分が大きいので、
開放的な雰囲気を保ちつつ、壁や屋根のある落ち着きを併せ持ったテラスになっています。

●開けたり閉じたり『格子戸のあるテラス』

この家のテラスは、ダイニングと子供達のスタディスペースに面していて、
テラスとカーポートの間には大きな格子戸が付いています。
車がない時に格子戸を開け放てば、カーポートと一体の広い遊び場になりますし、
通りの気配が気になったり、日曜日の朝にテラスでゆっくり食事を、なんていう時には、格子戸を閉めて
落ち着いた雰囲気で過ごせます。2通りの使い方が楽しめるテラスです。
(紡ぎの家)

通りに面するテラス

通りに面してテラスを設ける場合、視線が気になる事があります。
この家の場合は、通りからカーポートを挟んで距離を取る事に加え、格子戸を付けることでそれを緩和しています。

柔らかく仕切る格子戸

このくらいの広さが取れれば、格子戸ではなく壁を設けて視線を完全に避けるのも良いと思います。
より落ち着いた雰囲気のテラスになるでしょう。
今回は、通りの交通があまり多くない事や通りからの距離が取れた事で、緩く仕切る格子戸で柔らかい雰囲気にしました。
この大きな格子戸が外観のポイントにもなっています。
(写真左)ダイニングからテラスを見たところ。右手に見えるのが子供達のスペースです。
(写真右)ダイニングの反対側、夫のアトリエ入り口から見たところ。正面がダイニングになります。
テラスを囲むコーナー部分がフルオープンできる窓になっているので、
窓を開け放てば、ダイニングと子供達のスペースとテラスが一体の空間になります。

●犬の動線がひと続き『ドッグランテラス』

コーギー(4匹)と暮らす家のテラスです。
コーギーは、リビングダイニング、コーギー部屋、水廻り、を自由に動き回ることができます。
このテラスはリビングと繋がっていて、
このテラスからは、コーギー部屋のテラス、ドッグランを囲むテラス、足洗い場のテラスへとひと続きになっています。
(コーギーの家)

回遊テラス

庭はドッグランとして使いますが(後に芝を張りました)お散歩への行き来は、なるべく足洗いが楽なように、
ドッグランの周りを囲んだ回遊テラスを歩きます。写真奥の足洗い場兼物干しテラスから室内へ出入りします。

3つのテラスが繋がる

右手前のコーギー部屋の窓から直接ドッグランへ出ることが出来ます。
ゴーギー部屋前の ”石張りテラス” は、”リビングテラス” や ”回遊テラス” とひと続きで、
ここをぐるぐると走り回る事もできます。ゴーギーの動線を優先したドッグランテラスです。

●LDK全てから外を感じる『中庭テラス』

コの字型の中央部分に横長のLDKのある家です。
横長の大きな面はほぼ窓で、LDK全ての場所から外を感じる事ができ、そこからテラスへと繋がっていきます。
テラスの奥行きはそれほどありませんが、幅が広く、部屋全体と繋がっているのでゆったりと感じます。
(囲む家)

プライベート感の強いテラス

夜の雰囲気です。
コの字型の両サイドの壁に囲まれているので、プライベート感の強い落ち着いた雰囲気のテラスになっています。
緑を照らす照明とともに、各部屋から漏れる明かりが温かさを感じさせてくれます。

●まとめ

6つの例を見て頂きましたが、まだまだ様々なタイプのテラスがあるはずです。
一口に”大きなテラス”と言っても、考え方、作り方も様々です。
自分達はどんなタイプかな?なんでテラスが欲しいのかな?テラスでどんな風に過ごそうかな?
そんな風に思いを巡らせながら、自分達にぴったりのオリジナルの大きなテラスを考えていくと楽しいです。
思いもよらぬ新しいスタイルのテラスが出来上がるかも。

[今回ご紹介した写真の住宅は全てSHU一級建築士事務所のHPで詳しくご覧いただけます。]